当院ではTRANSCEND社のピコ秒レーザーを導入しました。9月から下記のメニューについて治療を開始します。
～ピコトーニング～
このピコ秒レーザーでは女性の肝斑への治療効果が期待できます。ただし、1回の施術で終わるというものではなく、基本、内服治療＋ピコトーニングを行い、5－10回の施術を要します。また、肝斑自体が消えることはなく、イメージ的には固まって濃く見える肝斑がバラバラに散って薄くなり、結果として見えにくくなると考えていただいた方がいいかもしれません。そのため、ピコトーニングをやったからといって真っ白な肌になるということではありません。また、先にも述べましたが、内服治療もほぼ必須といえます。トランサミン＋シナールを内服してもらい内側からの治療も行う方がより効果的であると言われています。そのため、トランサミン＋シナールの内服を1か月分をセットにして顔のピコトーニングを基本としています。すでに内服を持ってらっしゃる方には内服のない料金設定もしています。
また20代女性の場合、1回の施術で色が白くなったと実感される方も多くいらっしゃいます。当院スタッフも1回の施術で効果を実感しています。若い方でも効果を実感できる方が多くいますので、興味のある方はご検討ください。また院長もやってみましたが、男性のシミも1回施術すると薄くなったと感じられました。男性の方も頬、目元等のシミが広範囲にある場合は、トーニングを試してみることをお勧めします。
化粧なしで来院いたただくか、クリニックで化粧を落としてもらい、施術をします。基本的にダウンタイムはないため、その後、すぐに化粧をすることも可能です。
顔のピコトーニングについては施術時間は15分程度（全顔）になります。
施術の間隔は1か月に1回程度が望ましいと考えています。確かに間隔を短く行うと効果は早く得られますが、白斑という脱色素斑のリスクが上がると考えられています。また人によっては特に肝斑は悪化のリスクがあると考えています。そのため、当院では1か月に1回を目安に施術する方針としています。
～顔以外の色素沈着の治療～
また、顔以外の場所でもトーニングは可能です。首・デコルテ・手・そけい部など、シミや色素沈着が出やすい場所にも照射可能です。ただし、普段から摩擦がかかっているため、施術後も摩擦がかかり続ける場合、効果があまり期待できない場合もあります。治療を受けた場所についてはなるべく摩擦等がかからないように注意してください。また、日焼け止めは「必須」になります。
こちらも月に1回程度の施術が望ましいと考えています。
～ピコフラクショナル～
これはピコトーニングより強いエネルギーを照射し、レーザーで真皮層に衝撃波によって数多くの空洞を形成し、そこが修復される過程でより肌質の改善が得られます。空洞ができそこに新たな組織ができるため、ニキビ跡、毛穴の引き締め効果、肌質の改善が得られます。ただし、高出力の設定が必要となるため、ダウンタイムがどうしても生じてしまいます。
実際に起こりえる症状としては、皮膚に赤味が出る、痛みが強い、点状出血などがあげられます。赤身については通常数時間もすると改善しますが出力が高い場合は数日続く場合もあります。数日たっても改善しない場合は相談いただきます。
痛みも施術後、数時間～数日続く場合もあります。ひりひりとした軽いやけどの時のような症状が出る場合があります。真皮層を一度傷つけているため、どうしても痛みが多少出ることになります。ただ従前のレーザー治療に比べると痛みの程度、時間は短いと言われています。
点状出血もおこる可能性があります。これはレーザーにより血管が傷つき出血をしてしまいます。出力を強くすればより起こりやすくなります。通常、出血自体は1日程度で止まり、その後徐々に出血斑も消失していきます。
通常、弱い出力の場合で数時間程度、強い出力の場合で1週間程度になります。また肌が刺激に弱い場合なども長引く傾向にあります。
術後は施術個所を刺激せず保湿をして日焼けしないようにしてください。お酒、サウナ、エステ、運動も控えてもらった方がいです。刺激を加えると色素沈着のリスクも高くなりますので、刺激をしないようにしてください。
～ピコスポット～
手や顔のシミについてもレーザー治療が可能です。これは上記よりさらに強いエネルギーにてレーザーを照射します。年を取って出てくる老人性色素斑、炎症後色素沈着、盛り上がりの少ない脂漏性角化症等にも治療が可能です。ただし、1回の治療で全く綺麗になるわけではありません。以前より色、盛り上がりが改善しますが、他の皮膚と同じレベルにはなりません。また、状態によっては複数回の治療が必要いなる場合もあります。特に脂漏性角化症では2－3回の治療を要する場合が多くなります。治療後、かさぶたができて、その後、1－2週間でかさぶたがはがれます。その間、フィルムやテープで保護しながら、必要に応じてステロイドの塗布剤を塗ってもらいます。
