風邪をひかれてきた患者さんの中に「元気になる注射をして」という方が少なからずいらっしゃいます。いわゆる「ニンニク注射」というビタミンを投与する注射のことを言っているのかと思います。確かに、人によっては元気が出るような、頑張れるような感じを自覚される方もいらっしゃると思いますが、医師という立場で言わせていただくと、「風邪をひいて具合が悪いならゆっくり休んでください」ということになります。そもそもビタミンB1やフルスルチアミンを主成分としているため、確かにだるさ、つらさを軽減はできる可能性はありますが、一方で、それを改善させてしまえば、「動ける」ため、無理ができてしまい、本来、風邪をひいて休むべき時に、無理に動いてしまって悪化させてしまう、長引かせてしまう可能性が高くなります。特に年齢の高い人ではそれが命取りになる可能性もあります。また、コロナの可能性もあり、周りの人に感染を拡大させてしまう可能性もあります。当院ではいわゆるニンニク注射を用意はしておらず、注射をすることはできません。
また、基本的にニンニク注射は保険では通りませんので、風邪の診察を受けて、処方をもらった際に同時には注射できず、仮に注射する場合は保険部分すべてが自費扱いになります。
風邪を引いた際には、まずは薬飲んで(市販薬でもいいですしクリニックでしょほうしてもらってもいいです)、ゆっくり休むことをお勧めします。特に今はコロナの初期では検査でも陰性になることが多々あります。そのため、まずはしっかりと休むことが重要になります。