テレビCMでも心臓弁膜症についてやっています。当院は循環器のため、心臓弁膜症の方が多くいらっしゃいます。現時点では手術するほど悪くはないけど、フォローしつつ、いいタイミングで手術目的に紹介するために年に1回心臓超音波検査を受けに来る方もいます。
最近はCMの影響もあってか、ご自身で判断されて来院される方もいらっしゃいます。また、かかりつけ医がいても、心臓が専門ではないからと当院へ来院される方も多くいらっしゃいます。かかりつけ医からの紹介にて来院される方もいらっしゃいます。
正直に言えば心臓の聴診がどこまで正確にできているかはわかりません。実際、かかりつけ医があっても、紹介状なしに来られる患者さんの中の一定の割合で中等度〜重度の弁膜症の方はいらっしゃいます。その後1-2ヶ月で手術になった患者さんも複数いらっしゃいます。
ちなみに当院に慢性疾患でかかりつけの患者さんについては最初に詳しく聴診し、その後、必要に応じて心臓超音波検査にて確認をしていますので、必要応じて定期的にフォローをしていますので心配はいりません。
また心臓の弁は4つありますので、それぞれに病気が生じる場合があります。そのため、聴診のみですべてを正確に判断し、診断することは容易ではありません。
CMにもありますが、多くの方の場合、下記の症状が当てはまる場合が多くあります。
①平地は歩けるけど、階段を上ると息切れがひどい
②前は7000歩くらい歩けたけど、今は3000歩も歩いたら休まないと歩けない。
③どうも夜横になると息苦しいような感じがする
④胸が痛くなることがある
⑤日常生活でも苦しい
⑥時々意識がなくなるような感じがすることがある
これらの症状が出る場合があります。もちろん、加齢に伴う症状の場合もありますので、検査をしても異常がないということはあり得ますが、上記の症状がある場合は、一度ご相談いただければと思います。
基本的に、来院され問診、聴診等をしたのち、必要に応じて、心臓超音波検査をその場で行いますので、診断自体はその場で出ます。ただ必要に応じて、採血を行う場合もありますので、その場合、結果が出るのは翌日以降になります。
心臓が心配な場合、遠慮せず受診ください。また、かかりつけ医がいる場合、可能なら紹介状を書いていただけると助かりますが、絶対ではありませんので紹介状がなくても受診は可能です。薬手帳はお持ちください。
最近割と見られる大動脈弁狭窄症は現在、カテーテル治療が可能な場合もあります。早期発見し、いいタイミングで紹介できれば高齢者でも治療は可能です。
心配な方はご相談ください。